高校から大学へと進路を決める時期、周りが「〇〇大学に行きたい」という話題で持ちきりの中、ただ一人、私だけは「行きたい大学」というものがありませんでした。
先生や周りの人は、とにかくいい大学へ、という空気が漂い、いい大学へ行くことがステータスとなっていましたが私だけ“行きたい大学”というものがありませんでした。
当然、進路選択はかなり迷っていました。
そんな私にも夢はありました。
実は、小学校5年生の時に私の父が新築を建てたのですが、その時来てくれた〝大工さんの格好よさ〟に憧れを抱き、その瞬間に私の夢は家づくりに携わる人になりました。
実は、小学校の卒業文集の将来の夢には「一級建築士」と書いてあります。それくらい、当時から家づくりにはすごく憧れていたのです。
当時の仕事はまさに、流れ作業でした。
営業が打ち合わせ、設計者が設計、施工は現場監督が監理して、工事は下請けの工務店。
そんな伝言リレーのような仕事だったからこそ疑問が生まれてしまったんだと思います。
そんな疑問に悩みながら仕事をしていたある時に「お客様の事を考えた仕事がしたい!」「お客様が喜ぶ仕事がしたい!」という気持ちが大きくなり、独立を決意致しました。
独立を決意したものの、材料仕入れから取引先もない。そんな状態では独立が難しい事は分かっていたので、仕入れや人脈を学ぶ為、地域の工務店で働きました。
工務店では3年ほど勉強させて頂きました。
仕入れルートや職人さんとのネットワークも出来た所でいよいよ独立をする事となり2004年、井土建設の設立となりました。
当然、進路選択はかなり迷っていました。
創業当初から私がこだわり続けてきたことは「作業着」を着るという事。お客様とお打合せをするときも作業着。他の仕事をする時も作業着。私は常に作業着で仕事をしています。
なぜなら私は代表として、そして建築のプロとして、現場には一番に駆けつけ、常に第一線で仕事をしていかなければならないし、それが私の使命だと思っているからです。
社長だからといって、高級車で高い時計にスーツを着て、現場をチラッと見てから会社でパソコンとにらめっこ…
そんな社長は嫌じゃないですか?私は嫌です。
だから私は作業着を着て、柔らかな雰囲気でお客様にリラックスしていただく事で胸の内にある大きな要望から小さなお困りごとまで、全てを出せるような社長でありたいのです。
軽トラ・作業着・運動靴で、誰よりも早く現場に駆けつけ、お客様の夢の家が建つことになるその場所でいろいろな事を感じ、いつも現場にいる社長。お客様が身近に感じていただける社長。そんな社長でありたいから私は作業着で仕事をしているのです。
小さな頃から夢だった家づくりの仕事をすることが出来る。
私はこれだけですごく満足していますし、お客様に感謝しています。
全ての現場を把握する為に・・・そして、ものづくりに携わって行き続ける為に・・・
信頼できる、チーム井土の職人と共に、半田の街に、そして地域の皆さんに貢献できるような仕事をし続けて行きたいと強く願っております。